研究課題/領域番号 |
17H06495
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
野口 将輝 小樽商科大学, アドミッションセンター, 准教授 (40808557)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | シティプロモーション / 行政広報 / 広報・PR / 広報評価 / 広報効果測定 / 移住 / 定住 |
研究実績の概要 |
本研究ではシティプロモーションの現状を定量的に把握、評価を、地域住民の関係性、特に社会関係資本からの説明を試みている。平成30年2月に北海道内で人口増加を果たす数少ない自治体の東川町を対象に、東川町役場定住促進課と共同で住民調査を実施した。本調査では調査表は2種類用意した。一つは、生まれてからずっと東川町で暮らしている居住者向けの調査表であり、もう一つはIJUターン者向けの調査表である。本研究ではその両者の関係性を一つのシティプロモーションの定量評価の指標として捉えている。調査の結果、前者については200サンプル、後者については425サンプル、計625サンプルを得た。本研究では東川町における人口増加の要因の一つとして、東川町独自のライフスタイルや東川町独自のイメージの訴求に成功していることを想定している。また彼らの定着という観点からは、同時にIJUターンで移り住んだ住民と、元から東川町に住み続けている住民の間に良好な関係性、一体感が醸成されていることを仮説として掲げている。現在、これらの観点から分析と論文の執筆を行っており、成果を発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、初年度のうちに2つの自治体での調査を予定していた。一つは東川町であり、もう一つはその隣町である東神楽町である。後者については、3月に実施予定であったが、調査の実施に関する住民への周知の遅れから実施を延期した。ただし、その遅れは一月であり、すでに平成30年4月に実施済みで今後の計画については大きな影響はない。両町は隣町でありながら、人口増加の形や町のイメージ、戦略が異なっており、今後はこの二つの町を比較しながら議論を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
現在までに平成30年2月に東川町での調査を実施し、年度を跨いだが平成30年4月に東神楽町の調査を実施している。今後は各自治体単体での分析を進めるとともに、比較の観点からも研究を進めていく予定である。またその比較結果次第では、さらに東川・東神楽町周辺自治体での調査もしくは、北海道内で著しい人口増加が進むニセコ町を対象とする追加調査も視野に入れており、複数自治体でのシティプロモーションの定量評価を進めていく予定である。
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