本研究では,従来の移住数を重視するシティプロモーションとは異なり,地域の担い手の確保を軸とした評価手法を提起した。北海道東川町および東神楽町の移住者を対象に調査の結果,シティプロモーション接触群は、社会参加意識については一貫した結果は得られなかったものの、地域への愛着や誇りについてはどの時期でも接触群は高く,この意識が将来的な担い手の鍵と予想される。また東神楽町との比較からは,独自の魅力を訴求する東川町の方が一貫して、地域への愛着・誇りが高い結果を得た。東神楽町は好立地の分譲による側面が強いが,それが実現できる地域は限られる。東川町のような独自の魅力を発信する手法の有効性が示唆された。
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