研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、移民子弟のホスト社会への参加過程を明らかにするために、日本とブラジルでのフィールドワークを通して、ホスト社会の主流文化や集団とのかかわりにおいてどのような日系子弟の生活世界が広がっているのかを探求した。100年以上前に日本からブラジルへ渡った日本移民の子弟たちや現在の日本に暮らす日系ブラジル人たちは、自文化・自己や異文化・他者を再解釈することで、移民コミュニティへ参加したり(あるいは参加を拒否したり)、ホスト社会やその文化との関係性を紡いだりすることを明らかにした。
教育人類学
ホスト社会の主流文化とどのように関わっていったのかという面を具体的に跡づけることで、多文化共生について、移民の側から見た主流文化のハードルの高さを考慮に入れた新たな議論を展開していくことができる。また、現在検討されている外国人労働者の受入れに関する課題や文化が異なる人々への教育のあり方について示唆を与えると考えられる。