我々は人生のおよそ3分の1の時間を眠って過ごす。睡眠を知り、より良い睡眠をとることは、人生の3分の1の質を上げるだけではない。睡眠不足が日常生活のパフォーマンスを落とすことから、より良い睡眠のおかげで、起きている生活もより豊かになる。しかしながら、睡眠の意義のみならず、睡眠を惹起するメカニズムも依然分かっていない点が多い。本研究では、睡眠のうち、夢を見ているレム睡眠時の脳幹の神経活動を明らかにした。さらに、ノンレム睡眠とレム睡眠では、脳内の情報伝達の方向が逆向きになることを示唆する結果を得た。本研究は、睡眠の機能にも迫る結果を得ており、睡眠の意義を明らかにしていく可能性を秘めている。
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