研究課題
研究活動スタート支援
脳卒中患者の歩行は運動麻痺や筋緊張の変化等により左右非対称になりやすいと言われている。左右対称性の評価指標の一つに歩行時体幹加速度を使用したLissajous Index(LI)がある。本研究は体幹運動左右対称性と身体機能の1か月の変化の関連を検討することを目的とした。検討の結果,LIの変化量と下腿三頭筋の筋緊張の変化量の間に有意な負の相関関係がみられた。本研究の結果より,脳卒中片麻痺患者における歩行時体幹運動左右非対称性の変化と下腿三頭筋の筋緊張の変化に関連があることが示唆された。
理学療法学
歩行の非対称性は脳卒中患者の歩行能力を最大限向上させるためのポイントの一つであるといわれている。この研究では,歩行時体幹運動左右対称性の経時的変化の評価としてLIが有用であることが示されたと考える。体幹運動左右対称性と下腿三頭筋の筋緊張の関連が認められたことは,今後の脳卒中患者の歩行アプローチを考える際の一助になると考えられる。