一次繊毛の形成、機能異常に起因すると考えられている遺伝性疾患は総称して繊毛病(シリオパチー)と呼ばれ、網膜色素変性症、嚢胞腎、多指症、水頭症、不妊、肥満など、多岐にわたる症状を呈することが知られている。本研究において「環境ストレスに対する一次繊毛を介した臨界期中枢神経系の防御機構」の分子基盤を明らかにする事で、ストレス応答という新たな視点から一次繊毛に対する理解が深まるものと期待される。本研究において得られた知見は、今後、多岐にわたる繊毛病の発症メカニズムの理解や新たな治療法への応用に貢献できるものと考えられる。
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