タイやミャンマーについては、資源管理や紛争に着目して多くの研究がなされているものの、こうしたローカルの動きが国レベルにスケールアップする様については、十分な研究がなされていない。本研究では「環境」市民社会に焦点を当てて、こうしたスケールアップのメカニズムについて検討を試みた。 市民社会の成熟はタイやミャンマーの民主化にとって重要である。とはいえそれは環境NGOが活発になることで達成されるわけではない。本事例が示すのは、市民社会の成熟の難しさであり、今後のメコン地域の民主化の一助となるよう心がけた。
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