学術的意義は、従来は違う研究対象として扱われた「働き方」の研究と、職場のダイバーシティの研究、つまり「互いに特徴が異なる人が一緒に働く」ことの研究を繋いだことにある。このことで、職場のダイバーシティの研究で得られた知見(e.g., ダイバーシティがもたらす影響、組織風土醸成や職務特性による改善)の援用の可能性や、働き方という問題の更なる理解への道がひらけたと考えられる。社会的意義としては、現在推し進められている「働き方改革」に関し、価値観が異なる人が一緒に働く難しさを定量的に示すとともに、改善方法として「多様な価値観を受容する組織風土醸成」の必要性を改めて示したことに価値があると考えられる。
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