研究課題
研究活動スタート支援
腸管は、代謝の制御に重要な役割を果たす臓器ですが、その加齢による変化とその全身へ及ぼす影響はよく知られていません。我々は、先行論文で、加齢に伴い、腸管内分泌細胞数が増加することを見出していますが、本研究では、腸管上皮の長寿遺伝子SIRT1の発現が、腸管内分泌細胞の中でも特に、血糖調節に関わる腸管ホルモンであるGLP-1分泌細胞数を調節することを発見し、その制御機構について解析を行いました。
老化
GLP-1作動薬やDPP4阻害剤は2型糖尿病の治療薬として使用されていますが、これらの薬剤はインスリン分泌を増加させるものの、食事と連関したGLP-1濃度の生理的な変化を模倣するわけではありません。その意味で、腸のSIRT1活性のコントロールにより、L細胞数を増加させることは、 耐糖能を改善する効果的な方法となりうると考えられます。