ヒトの排尿筋低活動の病態仮説に基づいて、さまざまな手法を用いて排尿筋低活動モデルラットの作成を試みた。また、マウスにおける加齢モデルの下部尿路機能の変化を詳細に確認するために、雌雄の老齢マウスの膀胱機能を多角的に評価して、膀胱における遺伝子発現変化をcDNAマイクロアレイで評価した。病態や薬効の評価に耐えうる適度の障害を有する新規排尿筋低活動ラットモデルを安定して作成することが今回の研究では困難であったが、老齢マウスがヒトの膀胱機能の加齢性変化に似た変化を呈しており、膀胱における遺伝子発現は加齢に伴い大きく変わることが明らかとなった。
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