研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗がん剤投与後に生じる硬結を初めて超音波診断装置(エコー)を用いて形態、硬さを観察した研究である。硬結の有無に関係なく、皮下組織に異常(浮腫,血栓,血管壁の肥厚)の観察されたケースがあった。硬結と判定されても痛みも皮下組織異常もなく、更に血管径も十分に大きく、カテーテル留置に適していると考えられるケースがあったことから、エコーを用いることで、硬結によりカテーテル留置部位の選択肢から外されてきた部位もカテーテル挿入の対象になる可能性があり、これまで硬結があるがゆえに、関節近傍や、手背などカテーテル留置に不適とされている部位に留置せざるを得なかったケースを減らせる可能性がある。
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