研究課題/領域番号 |
17H06649
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
目 麻里子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60804309)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 認知症 / ワーク・ライフ・バランス / 介護離職 / 家族介護者 |
研究実績の概要 |
研究初年度である本年は、文献のレビューと日本版介護と仕事の両立(Care work conflict)尺度の開発を行った。開発にあたって、ISPOR(International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes Research)、COSMIN (COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments)のガイドラインに従って実施した。 【尺度の概要】Care to work conflict 10項目, Work to care conflict 10項目の2下位尺度 20項目から成る。当てはまらない~当てはまるの5件法で評価する。 【調査内容】1) 介護と仕事の両立尺度を開発した米国の原著者から承諾を得た上で、複数の研究者で尺度の順翻訳・逆翻訳を行い暫定版の尺度を作成した。 2) 介護と仕事の両立をしている人に認知的インタビューを行い、尺度の表面妥当性を確認した。 3) 介護と仕事の両立をしている人を対象にWeb上で再テストを含むアンケート調査を実施した。収集したデータの統計解析を行い、尺度の信頼性・妥当性を確認した。 以上のプロセスを経て、日本版介護と仕事の両立指標尺度を完成させた。開発した尺度を用いて、来年度は介護と仕事に影響を与える要因を縦断的に調査する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画として、介護と仕事の両立指標尺度の開発を行ったうえで、縦断的調査のベースライン調査を実施する予定であった。しかし、認知的インタビューの対象者の確保に困難が生じ、想定よりも時間を要したため、「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
来年度の研究計画は以下のとおりである。 1. 縦断的調査 「介護と仕事の両立」に与える影響を縦断的に明らかにするため、介護と仕事の両立指標尺度を用いた1年間の縦断的調査を実施する。研究対象者は、働きながら親の介護をしている者とし、Web上でアンケート調査を行う。 2. 成果発表 分析から得られた結果を取りまとめ、報告書を発行する。また、研究の成果を関連学会の大会等で発表し、学術雑誌等へ論文を投稿する。
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