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2017 年度 実績報告書

血液凝固線溶系の修飾による骨折治癒の促進

研究課題

研究課題/領域番号 17H06659
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

湯浅 将人  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (80808254)

研究期間 (年度) 2017-08-25 – 2019-03-31
キーワード血管新生 / フィブリン
研究実績の概要

我々が行ってきた今までの研究から、フィブリンの沈着だけでなくフィブリンを溶解する線溶系タンパクが、フィブリン溶解だけではない作用によっても骨折治癒を促進するのではないかという仮説を立てた。本研究では骨折治癒促進に向けて、形成されたフィブリンを溶解する線溶系タンパクである‘プラスミン’の活性を高めることで、骨折治癒促進が期待できるのではないかと考え、プラスミン活性を高める薬剤の骨折治癒における有用性とその安全性を検証する。
それらを踏まえ、現在In vitroの実験を主に行っている。(メカニズムの検証)
ⅰ) Fibrin Migration Assay:Transwell Chamberを用いてフィブリンで覆ったメンブレンに細胞を播種し、その状態で線溶系活性有無でCultureし、その細胞のMigrationを定性定量評価を行っている。Migrationした細胞をクリスタルバイオレットにて染色、その後一定量のTween入りPBSで脱色し、プレートリーダーにて吸光度を測定する。今回の実験においては内皮細胞系のセルラインを用いている。現在プレリミナリーな結果であるが、Fibrinメンブレンのうち、Fibrin濃度が高い膜において、細胞の通過が阻害されている(すなわち吸光度が低い)という結果が得られており、やはりFibrinが細胞のMigrationを阻害している印象であった。
ⅱ) Metatarsal Culture: 血管新生評価として、出生間もないマウスより中足骨を採取し、線溶系活性有無具体的にはプラスミンの添加の有無の条件下で24well Dishで2週間Cultureする。フォルマリンにて固定した後CD31免疫染色し、血管新生の差を評価する。プレリミナリーであるが、固定後CD31で染色できることが確認できた。さらにPCソフトを用いてそれを定量化できることが分かった。
なおIn vivoの実験に関しては目下モデルを確立させ、CTなどでの評価を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

In vivoでの血管造影が海外で使用していた試薬と違うせいか、確立できていない。具体的には、骨折仮骨ににおける血管増生を検証するため、サクリファイスする際に血管造影を行い、その後画像検査するのだが、血管造影剤が途中で漏れる、凝固するなどの事象が多く発生しており、In vivoの検証がなかなかできていない。

今後の研究の推進方策

血管造影の造影剤を変更、さらにサクリファイス方法を変更するなどトラブルシューティングを行っている。徐々に安定した造影剤注入が可能になってきており、今後確立できると思われる。さらにIn vitroに関してはこれまで通り進めていく予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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