マウスの末梢組織の血流遮断後の急性期より中枢神経系の興奮が両側性に起こることを発見し、拡散性に富む神経伝達物質である一酸化窒素( NO )を想定し、その作用機序を検証した。その結果、脊髄に存在する神経型NO合成酵素 (nNOS) の活性化によって産生されたNOが、両側性に神経活動を増強させることを可視化された種々のイメージング法によって明らかにした。また、神経障害性疼痛の形成に関与するとされるグループⅡ代謝型グルタミン酸受容体 (GroupII mGluR)とnNOSの関与があることを組織学的にも証明した。これらをまとめてJournal of Physiology に投稿し、受理された。
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