我々は、一般住民に少なくとも2.6%のPA患者が存在することを報告した。PAの発症には、KCNJ5遺伝子などの遺伝子異常が報告されているが、その要因として環境因子の影響が疑われている。本研究で閉経以後の50歳以降の女性においてARRが高値になることを示した。これは、PA発症に女性ホルモン分泌低下が関与している可能性を示唆する。今回、質量分析計による女性ホルモンを含めた網羅的ステロイドホルモンの高感度測定法が確立した。網羅的ステロイド測定を経年的に行うことにより、エストロゲンとアルドステロン分泌の関係を明らかにし、ステロイドをターゲットにしたPAの発症予防や創薬へ応用することが目標である。
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