臨床では褥瘡治癒部には健常皮膚と同様のケアが行われる。しかし治癒部の再発率は31.8%と高く、治癒後の表皮下組織の状態に適したケアを行う必要があると考えるが、未だ明らかではない。今回褥瘡治癒部を超音波診断装置(エコー)で観察し、褥瘡治癒部の修復過程を評価可能であるか検討した。褥瘡対策チームが治癒を確認した入院患者を対象とした。調査は1週間毎に行い、エコーを用いた褥瘡治癒部の観察およびエラストグラフィで治癒部の硬さを測定した。その結果、褥瘡治癒部では低エコー域ならびに無エコー域が観察された。エラストグラフィは骨突出部位での使用が困難だった。エコー所見と組織所見の一致を次の課題とし、検討を続ける。
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