研究課題/領域番号 |
17H06723
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金融・ファイナンス
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
都築 幸宏 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (00801599)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 金融工学 / デリバティブ / 金融派生商品 / 資金調達コスト / FVA |
研究成果の概要 |
本研究では、資金調達コストを考慮したデリバティブ価格について研究した。成果は以下の2点である。 1つ目は、問題の背景などを整理したワーキング・ペーパーを「信州大学経法論集第6号(2019年3月)」に「FVA論争について」として公表している。 2つ目は、資金調達コストを考慮したデリバティブの評価方法を提案した。この評価方法は実務で使われている評価方法とは異なり、独自のものである。この成果は、JAFEE2018年度冬季大会で"資金調達コストを考慮したデリバティブ価格-ベンチマーク・アプローチの応用-"として発表し、詳細は予稿集にて公表されている。
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自由記述の分野 |
数理ファイナンス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2008年の金融危機以降、デリバティブ価格に資金調達コストを織り込むことが実務的な慣例となったが、実務で行われている手法は、無裁定性という点で正当性が乏しい。この慣例の是非について実務家と理論家の間で論争が行われたが、論点が多岐にわたりわかりやすいものではなかった。 これに対して本研究では、まずこの論争を振り返り問題点を整理し、公表した。これは日本語で書かれ、実務家にも読めるという点で社会的に価値がある。さらに、ある種の無裁定条件を満たし、資金調達スプレッドを再現するモデルを提案した。実務的な手法の欠点を補うという点で価値があると信じている。
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