研究課題
本研究では,既存の工学機器で利用される燃焼形態(デフラグレーション)とは明確に異なるデトネーション燃焼(衝撃波と化学反応が連成して伝播する燃焼現象)をロケットエンジンシステムに利用することで,二元推進剤化学推進機の高い比推力性能を保ちながらも燃焼器小型化を可能とし,超小型衛星にも搭載可能なスケールを目安にエンジンサイズを小型化することを目指している.昨年度(2017年度)の研究により,回転デトネーションエンジン(RDE)において,これまで通常用いられてきた二重円筒流路は,必ずしもデトネーション燃焼の安定的維持ならびに高効率なロケット推力発生には不可欠ではなく,単円筒流路においてもデトネーション安定維持ならびに高効率な推力発生(高比推力な作動)が可能であることが示唆されたことから,本年度(2018年度)は,単円筒形状の回転デトネーションエンジンの研究に注力した.具体的には,燃焼器直径を昨年度(2017年度)の78mmから20mmに縮小した単円筒からなる回転デトネーションエンジンを新たに製作し,研究グループで所有する真空燃焼設備により低背圧環境下での燃焼実験により推力計測を行った結果,燃焼器内である一定値以上の推進剤フラックス(推進剤流量/燃焼器断面積)を確保することで,比推力効率の劣化無し(定圧燃焼を利用する理想ロケットの比推力の95%以上を維持したまま)に,回転デトネーションエンジンからの内筒削除が可能であることが実験的に示された.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Shock Waves
巻: - ページ: -
https://doi.org/10.1007/s00193-019-00890-7
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