本研究では,デトネーション燃焼の素早い燃焼完結性に着目して,2液式ロケットエンジンの革新的小型化を狙った.デトネーション燃焼を利用するロケットエンジンの一種である回転デトネーションエンジン(RDE)の燃焼器は,従来,デトネーション燃焼の安定維持のために二重円筒流路を有するのが通常であった.しかし,燃焼器寸法のエンジン性能への影響を詳細に検討することにより,構造がより簡便で,小型化のより容易な単円筒流路においても,燃焼器流路断面積に対して適切な推進剤流量を確保することで,エンジン性能が劣化しないことが実験的に明らかとなった.
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