我が国でも乳がんをはじめとした術後のリンパ浮腫で悩まされる患者の存在は多く、これら癌に対しての手術療法の拡大やその後の生命予後の延長と共に、今後はさらに多くの方がリンパ浮腫を発症することが予想される。 リンパ浮腫に対する対策は現在のところリンパマッサージや弾性ストッキングなどの理学療法が中心であり、有効な根本的治療は存在していない。 従って、本研究の目的は、マウスリンパ浮腫モデルを用いて、難治性リンパ浮腫に対する新規リンパ管新生療法の開発とその分子メカニズムを明らかにすることであり、本助成期間においては「硫化水素を用いたリンパ浮腫に対する治療的リンパ管新生」に着目して、その可能性を明らかにした。
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