Aspergillus nidulansにおけるセルラーゼ遺伝子のカーボンカタボライト抑制(CCR)は転写抑制因子CreAによる制御とcAMP依存性プロテインキナーゼ(PkaA)が関わる制御がある。CreA/PkaA依存的CCRを各遺伝子破壊株を用いて詳細に調べたところ,グルコースによるCCRはPkaAとCreAが,キシロースによるCCRはCreAが主に関与することが示された。また3種のGタンパク質αサブユニットのうち,GanBがCCRに主要に働くことが明らかとなった。しかしこれら因子のCCRへの寄与の大きさは誘導物質や培養方法により異なり,極めて複雑に制御されていることが判明した。
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