研究課題/領域番号 |
17H06813
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤本 晃司 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10580110)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 磁気共鳴画像法 / MRI / Compressed Sensing / 圧縮センシング |
研究実績の概要 |
本研究で用いるGRASP法のパルスシーケンス(撮像プログラム)を本施設のMRI装置で用いるための交渉を、開発元のニューヨーク大学の研究者と行い、9月に契約を行った。同時に、ニューヨーク大学で開発された画像再構成プログラムを入手し、本施設のMRI装置で撮像されたデータを再構成するためのワークステーション(linux OS)のセットアップを行い、本研究で用いる手法との比較対象となる画像が再構成可能な環境を構築した。ファントム画像を対象とした撮像を行い、GRASP法により撮像された生データから画像再構成が行えることを確認するとともに、医用画像に用いられるファイル形式であるDICOM形式で結果を書き出すためのソフトウェアを開発した。これにより、撮像された画像の正確な位置情報がファイルのヘッダに記載できるようになった。 当初予定していた(1)動きを再現したデジタルファントムの開発は予想以上に困難であることが判明したため、来年度に予定していた(4)呼吸位相の推定精度の検証 に用いるためのデータ取得を前倒しして行う事とし、健常ボランティアを対象とした撮像プロトコルの構築および取得を行った。(2)のアルゴリズム比較の対象としていたDaemon法を実装したが、動き補正ベクトル精度が悪く、optical flow法と比較して性能の改善はみられなかった。 今後は予想以上に困難であることが判明したデジタルファントムの開発よりも、実際に健常ボランティアを対象とした撮像データの蓄積を優先し、そのデータ解析を先行して行うことで本手法の改良を行っていく方針である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
留学先で用いていたパルスシーケンスの本施設で用いるための契約、および実際の導入は予想以上に順調に進捗した。当初予定していた計画の一部が予想以上に困難であることが判明したが、来年度に予定していた研究内容を前倒しして行うことができたため、おおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
予想以上に困難であることが判明したデジタルファントムの開発よりも、実際に健常ボランティアを対象とした撮像データの蓄積を優先し、そのデータ解析を先行して行うことで本手法の改良を行っていく方針である。
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