言語機能保存のために言語白質路を術中に同定する方法について解析を行った。これまで皮質の単発電気刺激を行うことで皮質-皮質間誘発電位(cortico-cortical evoked potential: CCEP)を記録し、言語機能野間の機能的結合を確認されていた。全身麻酔下でも行える電気生理学的モニタリング法としての確立を目指し、全身麻酔下と覚醒時でのCCEPの波形の比較検討を行った。その結果、覚醒時の方が全身麻酔下と比べてCCEPの振幅の増大を認め、CCEPの反応部位の分布の変化は麻酔の影響を受けないことを示し、全身麻酔下のみでも言語機能モニタリングとして有用であることを示した。
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