• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

日本のフリースクールと公教育の連携が担う公共性に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H06831
研究機関大阪大学

研究代表者

藤根 雅之  大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (40802947)

研究期間 (年度) 2017-08-25 – 2019-03-31
キーワードフリースクール / オルタナティブスクール / 不登校 / 連携 / 教育機会確保法
研究実績の概要

2017年2月に施行された義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律を受け,不登校児童生徒の支援において,学校教育とフリースクール等の民間施設の連携が文言化された。それによって,学校教育の現場とフリースクール等の現場では,その連携をいかに執り行うかということが実践上の課題となっている。そこで本研究は2017年度において,学校教育とフリースクール等の連携の全国的な状況を把握した。様々な実践を行っている機関を訪問し,またフリースクール等のネットワーク等の中間支援団体を訪問し,聞き取り調査を行った。また,行政資料やフリースクール等の出版物を収集した。
以上から得られた知見は以下の通りである。学校教育とフリースクール等の連携の具体例は,出席日数の認定や実習用通学定期券の認定など,法律制定以前から可能であった事柄に止まっている。特にフリースクール等関係者からは不登校当事者の学習権の保障という視点から改善点が多く残っているという指摘がある。また,自治体や学校によって,連携のあり方に差があり,全ての学習者に公平な教育機会を保障するという点において,重大な不備が生じていることを把握した。これらの知見は,研究会等で報告した。
後述の進捗状況でも説明するが,他の研究機関の調査と重なる危険性があったため,全国のフリースクール等と教育委員会等への質問紙調査が実施できなかった。そのため,基準化して比較するためのデータを2017年度では得られなかったので。この点のデータを追加で把握するため,次年度は質問紙調査を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

全国的な連携の状況を把握するために,複数の地域での聞き取り調査や資料収集ができている。しかしその一方で,全国への質問紙調査を計画していたが昨年度は実施できなかった。その理由は,文部科学省の委託を受けて東京学芸大学が全国のフリースクール等への質問紙調査を実施すると聞いたため,調査対象者が重複し回答が負担になること,回収率が引くなる恐れがあるためである。

今後の研究の推進方策

全国のフリースクール等や教育委員会担当部局へ質問紙調査を行う。実施は5月後半から6月前半を計画している。質問紙調査で明らかになった連携の課題や特徴的な実践を行っている諸機関に調査協力を依頼し,詳細な聞き取り調査を行う。聞き取り調査は8月から9月を計画している。
以上の調査で得られたデータは,学会発表,論文執筆ならびに報告書として公開する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Why Do You Do Democratic Education?2017

    • 著者名/発表者名
      FUJINE Masayuki, HASHIMOTO Akane
    • 学会等名
      Asia-Pacific Democratic Education Conference/Community
    • 国際学会
  • [学会発表] 社会運動としてのオルタナティブスクールのネットワーク2017

    • 著者名/発表者名
      藤根雅之
    • 学会等名
      日本教育社会学会第69回大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi