膵臓における食品因子の脱SUMO化を介した高血糖予防効果の検証を行った。マウス膵β細胞由来細胞株MIN6およびマウスから単離した膵島を用いて、脱SUMO化酵素の発現を変化させる複数のメチルキサンチン類を見出した。さらに、脱SUMO化酵素の阻害剤として見出したvialinin A(VA)は、膵臓における酸化ストレスによるアポトーシスを抑制した。また、VAは、Nrf2の安定化を介して、抗酸化タンパク質であるHO-1の発現量を増加させる傾向が観察された。このことから、VAは、脱SUMO化酵素の酵素活性を阻害することで、抗酸化タンパク質の発現を上昇させ、アポトーシスを抑制していることが予想された。
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