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2018 年度 実績報告書

高緯度地域の昆虫は素早く成長するか?:外来種を用いた局所適応の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17H06901
研究機関山口大学

研究代表者

小島 渉  山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (70750462)

研究期間 (年度) 2017-08-25 – 2019-03-31
キーワード生活史 / 季節適応 / 甲虫 / 幼虫 / 成長速度
研究実績の概要

青森県から台湾までの約15地点においてカブトムシを採集、採卵した。幼虫を25℃の共通環境で飼育し、体重を5日おきに測定し、得られたデータから各個体の成長曲線を推定した。そして緯度と成長曲線のパラメータとの関係を調べた。その結果、緯度と成長速度の間に強い正の関係が見られた。高緯度地域での素早い成長は、冬が訪れる前にできるだけ大きく成長するための適応だと考えられる。さらに、北海道の外来個体群についても、幼虫の成長速度を調べたところ、東北地方よりもずっと小さく、本州の南部と同程度であることが分かった。つまり、北海道に侵入してから50年の間に、少なくとも明らかな適応は幼虫の成長パターンには生じていないと考えられる。
同様に、リュウキュウツヤハナムグリにおいても、15年ほど前に東京都大田区と八丈島へ移入された個体群、その起源である奄美大島の在来個体群の3個体群間で、同様に共通環境で飼育した幼虫の成長速度を比較した。その結果、緯度と成長速度に有意な関係は見られなかった。以上の結果から、コガネムシ科の幼虫の成長速度は緯度と相関するものの、それほど素早く進化する形質ではないことが示唆された。
今後はカブトムシを用い、緯度による成長速度の変異が、成長効率か摂食量どちらの変異によってもたらされるのかを解明する。また、消化管の大きさや消化管内の酵素活性、有機酸量についても、成長速度の異なる個体群間で比較を行う予定である。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Greater degree of body size plasticity in males than females of the rhinoceros beetle Trypoxylus dichotomus2019

    • 著者名/発表者名
      Kojima, W
    • 雑誌名

      Applied Entomology and Zoology

      巻: 印刷中 ページ: -

    • DOI

      10.1007/s13355-019-00618-0

    • 査読あり
  • [学会発表] 島のカブトムシはなぜ小さいか:遺伝的同化による島嶼化の検証2019

    • 著者名/発表者名
      小島渉、星崎杉彦、林仲平
    • 学会等名
      日本応用動物昆虫学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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