脳梗塞部位にて生じる血液脳関門(BBB)の破綻を利用した、ナノサイズのリポソームによる薬物送達は脳梗塞治療に有効であるが、リポソームの脳実質への移行は再灌流後早期に限られる。そこで本研究では、膜タンパク質機能を利用して脳梗塞部位のBBBを突破する白血球に着目し、その膜タンパク質を搭載した白血球ミミックリポソーム(LM-Lipo)を構築し、機能性をin vitroにて評価した。LM-Lipoは、白血球膜タンパク質の機能を発揮することで炎症血管内皮へ高い親和性を示し、細胞間接着を変化させることで、炎症血管内皮細胞層を透過できることが示唆された。
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