本研究ではtopoisomeraseI(topoI)阻害剤の耐性メカニズムがtopoIの分解にあることから、topoI分解を抑制する小分子化合物が発見し、topoI阻害剤の効果を高めることができる新たな小分子化合物の発見をすることを目的とした。 まず、topoI分解過程において重要となるtopoIとBRCA1の結合部位に着目し、この部位を阻害する小分子化合物のin scilicoスクリーニングを行った。数十種類の小分子化合物を同定した。さらに、topoIにEGFPを組み込んだtopoI-EGFP細胞を用いて、これらの数十種類の小分子化合物のスクリーニングを行った。このスクリーニングの結果、いくつかの候補分子が発見され、現在、topoI阻害剤との効果を判定している最中である。 中には、topoI耐性癌細胞株において非常に効果を認める小分子化合物もあり、かなり期待を持てる結果となっている。
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