本研究の目的は、造血幹細胞移植を受ける患者の臨終期において、看護師が抱える困難感とその実態を明らかにすることであった。この目的に沿って、2017年度は造血幹細胞移植に携わる臨床看護師へのインタビュー調査から、看護師が抱く具体的な困難感の内容を明らかにした。また、その結果を基に質問紙を作成し、2018年度に全国の造血幹細胞移植に携わる看護師への質問紙調査を行った。その結果、造血幹細胞移植を受ける患者の臨終期において、多くの臨床看護師が、治療期と終末期の不明瞭さや意思決定支援の難しさに悩みながらも、多職種との連携を通してより良いケアを模索し、患者とその家族を支えていることが明らかになった。
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