Arabidopsis kamchatica およびその親種のArabidopsis halleri と Arabidopsis lyrataについて栽培試験を行い、低温と常温で葉の形態変化を観察した。Arabidopsis kamchaticaの発芽率が低いため、発芽条件の検討を行い、ホルモン処理で比較的良い発芽率を得ることができた。Arabidosis thaliana については低温環境化でCol系統の鋸歯発達が確認された。 鋸歯発達の程度を定量化してサンプル間で比較するための手法を検討した。葉の写真データから画像処理によって輪郭の二次元座標を取り込み、面積を一律に補正した後、二次曲線によって左右の歪みを補正し、鋸歯先端と鋸歯基部の座標を抽出して、それらの座標について二次回帰係数を形質値とする手法を確立した。これによりサンプル間、系統間での鋸歯および葉の形態の定量的比較、特に変化量の比較が統計的有意性の議論も含めて可能となった。植物学会ではこの画像解析の手法を含む発表を行った。 また、6倍体コムギのゲノムワイド関連解析に必要な配列解析手法として、共同研究で次世代シーケンサーのリード配列を精密にマッピングする技術を開発した。
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