研究課題
乳癌治療は個別化の時代を迎え,個々のサブタイプに応じた治療標的に基づいた治療が行われている.しかし,ER, PgR, HER2が陰性であるトリプルネガティブ乳癌 (TNBC) では明らかなターゲットがなく,治療選択肢の少なさや生物学的悪性度より難治性乳癌と考えられている.最近の基礎研究では,TNBCは遺伝子発現プロファイルによりさらに7種類のサブタイプに分類されることが示されている.TNBCのサブタイプにおいて,アンドロゲンシグナリングが関与するluminal AR (LAR) は内分泌活性を有すると考えられている.しかしながらTNBCにおけるアンドロゲン受容体をターゲットとした治療は未だ確立されておらず,本研究ではアンドロゲン受容体陽性TNBCにおける新たな治療戦略の確立を検証する.これらの分子機構を腫瘍免疫や上皮間葉移行 (EMT) などの腫瘍微小環境 (tumor microenvironment, TME) の側面から明らかにしていく.本研究における基礎的データは,今後の臨床応用に寄与する可能性があると考えられる.申請者らは,本研究のテーマである “アンドロゲン受容体 (AR) 陽性TNBCにおける新たな治療戦略の検証” についてCDK4/6阻害剤や抗アンドロゲン剤の有用性を検証するとともに,腫瘍免疫やEMTの側面から分子機構を明らかにしていく.そして実臨床への応用可能なAR陽性TNBCの新たな治療戦略の構築を目的とした基礎研究や臨床研究を推進する.このような革新的な研究アプローチが本研究の特色であり,独創的なトランスレーショナルリサーチが展開されている.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (2件)
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