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2018 年度 実績報告書

クレソンに含まれるグルコシノレートの分子種分析と脂質代謝改善効果の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17H07025
研究機関大阪府立大学

研究代表者

中屋 愼  大阪府立大学, 研究推進機構, 客員研究員 (90736886)

研究期間 (年度) 2017-08-25 – 2019-03-31
キーワードクレソン / ジベンジルウレア類 / イソチオシアネート類 / 脂質代謝改善
研究実績の概要

昨年度の研究により,クレソン(Nasturtium officinale)はフェネチルイソチオシアネート(PE-ITC)及び1,3-ジフェネチルウレア(PE-UR)という抗炎症効果を示す物質を豊富に含むことがわかった。そこで,これらの物質がクレソンの脂質代謝改善効果に寄与するかを動物実験により調べた。
まず,ヒト可溶性エポキシヒドロラーゼ(sEH)に対するPE-ITC,PE-URの作用をin vitroで評価したところ,共に阻害活性を示し,特にPE-URはPE-ITCの10倍強い阻害活性を有することがわかった。次に,2物質をそれぞれ経口摂取したWistarラットの末梢血における濃度を継時的に調べたところ,PE-ITC,PE-UR共に摂取量依存的に血中濃度が上昇したことから,これらの物質は消化管から末梢血へと移行することがわかった。最後に,高ショ糖・高脂肪食摂取C57BL/6マウスにクレソン粉末及びPE-ITC,PE-URをそれぞれ4週間自由摂取させ,脂質代謝改善効果を調べた。実験群として,クレソン粉末を2.5%含む餌を摂取するクレソン摂取群,その含有相当量を摂取するPE-ITC摂取群,PE-UR摂取群,及び対照群の計4群を設定した。クレソン摂取群,PE-ITC摂取群,PE-UR摂取群は対照群に比べ肝臓重量や精巣周辺脂肪量が低下したことなどから,PE-ITC,PE-URは経口摂取により脂質蓄積を抑制することがわかった。一方で,PE-ITC摂取群では盲腸内容物重量が他群に比べ著しく少なく,イソチオシアネート類がもつ殺菌効果により微生物量が低減した可能性が考えられた。
以上のように,クレソンに特徴的な物質であるPE-ITC及びPE-URは,経口摂取により体内に吸収されsEH阻害活性を有する物質であり,継続的摂取により脂質蓄積を抑制することを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Quantitative analysis of isothiocyanates and dibenzylureas in watercress2018

    • 著者名/発表者名
      Makoto Nakaya, Miyako Kotaniguchi, Aiko Shojo, Seiko Mizuno, Shinichi Kitamura
    • 学会等名
      10th Kyoto International Forum for Environment and Energy (KIFEE) Symposium
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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