難治性食道がん患者の血漿中がん由来遺伝子circulating tumor DNA (ctDNA) をdigital droplet PCR法 (ddPCR)にて検査し、がん特有の変異遺伝子や増幅遺伝子の特徴を同定し、これらをターゲットとした 「遺伝子制御型抗がんウイルス」を開発することを目的とし研究を行いました。ddPCRによる遺伝子変異の検出は実際には困難で、最終的に食道扁平上皮がん症例30例について検討しましたが、そのうち明かな遺伝子変異を認めた症例はわずか1例でした。食道がんにおけるctDNAの変異検出頻度は低く、当初計画していた抗がんウイルスへの応用が難しい結果となりました。
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