研究課題
脂肪酸受容体GPR120を介する抗炎症作用の分子メカニズム:3T3-L1脂肪細胞で、EPAの前処置はパルミチン酸によるNF-κBとIRF3といったTLR4の下流の蛋白リン酸化を抑制していた。前年度の結果と併せて、脂肪細胞においてGPR120シグナルの活性化はTLR4の自然免疫に拮抗することが示唆された。C57BL/6マウスを普通食(Chow diet)、高蔗糖高脂肪食(HFHS diet)、HFHS diet+EPA(5% wt/wt)混餌投与HFHS dietの3群にわけ、24週間飼育し、回収したサンプルの解析を行った。精巣上体脂肪組織の血管間質成分の解析ではCD11cの発現が低減しており、マクロファージの極性変化が示唆された。EPA投与群ではHFHS群に比して脂肪組織でのJNK、NF-κBのリン酸化が低下していた。肝臓組織の検討では、EPA群でHFHS群に比して免疫組織染色においてはMAC2の染色細胞数が低下し、同様にHE染色で肝臓の脂肪化が低減していた。膵β細胞GPR120を介するインスリン分泌メカニズム:前年度に引き続き、インスリン分泌に関する実験を行った、ラットより単離した膵島においてGPR120受容体作動薬(GPR120RA)のインスリン分泌増強作用は、PLC阻害薬、PKC阻害薬で減弱したが、PKA阻害薬は影響を与えなかった。GPR120刺激は5.6mMグルコース下でGLP-1添加と比較して細胞内cAMPは増加させず、GLP-1経路とは異なるインスリン分泌経路の関与が示唆された。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Calm
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