研究課題
インフルエンザ感染後肺炎球菌2次感染マウスモデルを作成し、8-12週齢Ezh2 cKOマウス及び対照マウスに対して、非致死量のインフルエンザウイルス(A/PR8;H1N1) 5 pfuを経鼻投与、7日後に肺炎球菌(血清型3型)1.0×10^4 cfuを経鼻投与する実験系を確立した。Ezh2 cKO 群で対照群と比較し有意に生存率が低下することを繰り返し確認した。また、肺炎球菌感染 24 時間後の気管支肺胞洗浄(BAL)液総細胞数及びマクロファージ数がcKO 群で有意に上昇し、24時間後のBAL液中のIL-1βがcKO群で有意に上昇した。さらに、Flow cytomertyを用いて肺内免疫担当細胞の検討を行ったところ、肺炎球菌感染 18・36時間後の肺NK細胞が Ezh2 cKO群で有意に増加しており、インフルエンザ感染後肺炎球菌2次感染におけるNK細胞の関与の可能性が考えられた。同感染モデルにおけるNK細胞の関与をさらに検討するため、肺炎球菌感染前にNK1.1中和抗体を投与してインフルエンザ感染後肺炎球菌2次感染マウスの生存率を評価したところ、有意差は認めないもののNK1.1中和抗体投与群でEzh2 cKOマウスの生存率が改善傾向を示すことを繰り返し確認した。Ezh2 cKO群の生存率低下の一因としてNK細胞の関与が考えられ、インフルエンザ感染後肺炎球菌2次感染マウスモデルにおいて、Ezh2がNK細胞関連遺伝子群の発現調節に寄与している可能性が示唆された。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
J Infect Chemother.
巻: Epub ahead of print ページ: S1341
https://doi.org/10.1016/j.jiac.2019.02.003
BMC Pulm Med.
巻: 18(1) ページ: 114,121
https://doi.org/10.1186/s12890-018-0686-5
PLoS Pathog.
巻: 14(4) ページ: e1006955
https://doi.org/10.1371/journal.ppat.1006955
Mucosal Immunol.
巻: 11(6) ページ: 1606,1620
https://doi.org/10.1038/s41385-018-0077-5