アルツハイマー病は認知症患者の中で最も割合が高く、高齢化を迎えた本邦においては今後社会的な問題になることが強く予想される。他方で、アルツハイマー病の有効な治療薬は存在しない。これらの原因として、適切なモデル動物・細胞が存在しないことが挙げられる。ヒトiPS細胞を用いたことでヒト遺伝情報を持った神経細胞による病態解析を行える点において学術的に非常に意義が高い。さらに、食分化の変化とともに脂質異常症は日本でも問題である一方で脂質異常とアルツハイマー病との関連を示した研究は非常に少なく、本研究による検討はこれまでにない視点から解析を行った点において社会的に意義が高い。
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