研究課題/領域番号 |
17H07098
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
赤池 慶祐 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (60801719)
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研究協力者 |
齋藤 剛
末原 義之
林 大久生
栗原 大聖
佐野 圭
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 高悪性骨軟部腫瘍 / 特異的融合遺伝子 / 網羅的タンパク質解析 / 胞巣型横紋筋肉腫 / 脱リン酸化酵素 / PP2A / FTY720 |
研究成果の概要 |
近年多くのがん種で、脱リン酸化酵素であるPP2Aの異常活性が、腫瘍悪性度と関連すると報告されている。胞巣型横紋筋肉腫の有するPAX3/FOXO1融合遺伝子に注目した網羅的タンパク質解析を行ったところ、PP2AのsubunitをコードするPPP2R1Aの変動を同定した。胞巣型横紋筋肉腫細胞株を用いたPPP2R1Aについての機能解析により、同因子が腫瘍増殖・悪性化に関与している事を同定した。更にPP2A賦活剤であるFTY720が胞巣型横紋筋肉腫細胞株へ抗腫瘍効果を示すことを見出した。
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自由記述の分野 |
骨軟部腫瘍
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、難治性の骨軟部肉腫に対して、生命予後の改善に貢献する新規治療法開発を進める臨床的意義の高い研究である。これまで分子標的治療薬の開発は主にリン酸化に関連する“kinase”に焦点が当てられてきたが、もう一つの中心である“Phosphatase”については基礎的な研究が後れを取っている。未だ予後不良である多数の骨軟部肉腫ではPP2Aを含んだ脱リン酸化異常についての報告はなく、本研究結果を基に既存のPP2Aを含んだ脱リン酸化賦活剤の臨床応用に成功すれば、新薬の開発を待つことなく生命予後が改善する事が期待され、骨軟部肉腫患者へ大きく貢献できる。
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