研究実績の概要 |
超高齢社会を迎えた本邦では,部分歯列欠損患者も増加の一途を辿り,口腔機能改善によるオーラルフレイルの防止とQOLの向上は歯科医師の急務である.欠損歯列への固定性インプラント補綴の有用性は既に認識されているが、高コストで高齢者にはメインテナンスが難しく侵襲も大きいのが難点である.近年,少数のインプラントにより低侵襲に義歯の安定を図るインプラント支持部分床義歯(IARPD)の臨床報告がある.本研究では,咬合支持域喪失患者を対象に,部分床義歯・固定性インプラント義歯・IARPDによる治療効果に関して,臨床的・患者立脚型アウトカムによる評価をデータベース化して比較検討し,高齢者により効果的に予知性の高い補綴歯科治療を提供することを目標に,現在の状態・期待できる効果を解り易く可視化する患者説明システムの開発を行う.べ―スラインでの基本患者情報,OHIP,SF-36などの患者のデータ収集,補綴治療介入を行った.また今年度は, Clin Implant Dent Relat Resへの論文掲載( Location of implant-retained fixed dentures affects oral health-related quality of life. Clin Implant Dent Relat Res. 2017 Aug;19:710-716.),アメリカでのAcademy of osseointegration学会にてポスター発表(Clinically meaningful change in oral health impact profile (OHIP) in dental implant patients.Academy of Osseointegration program guide 2018, p129-130,)を行った.
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