本研究では、転移性メラノーマにおいて発現するMC1Rに対して高い結合親和性を有する、αMSH誘導体を母体とした核医学分子イメージングプローブの開発を行った。研究開始当初は、1価イソニトリル配位子から99mTc標識6価体を作製する分子設計を用いることを計画していたが、目的とする99mTc標識6価体の生成が確認できなかったため、新たな候補化合物としてDOTA結合2価αMSH誘導体を合成し、その評価を行った。αMSH誘導体として直鎖MSHと環状MSHを比較したところ、111In標識2価環状MSHが直鎖体よりも優れたメラノーマ集積性を示し、新たなメラノーマイメージング薬剤としての可能性が示された。
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