倫理的行動尺度の改訂版を作成すべく、既存の倫理的行動尺度の項目を元に修正・追加項目10項目を入れた28項目のアンケートを作成したのち、研究者の所属する機関の倫理審査を受けた。倫理審査では、科研費申請書にはアンケートの返信をもって同意とみなすとしていたが、同意書をつけることで研究許可がおりた。無記名直筆アンケートであるため、同意書の必要性について倫理委員会に意見を提示したが、同意書は必須との判断がありこのようになった。 次に、全国の8つ地域から各3~4施設を選定すべく、各地域から無作為抽出し研究協力の依頼をおこなった。抽出するための名簿は全国病院学会のホームページを利用し地域ごとに選定した。研究依頼をおこなった施設は全部で48施設であった。研究依頼の方法は、電話で所属長に依頼をしたのち研究計画書を送付し研究協力を得た施設もあれば、電話で依頼した段階で快諾を得た施設もあった。最終的に、各地域より3~4施設の協力が得られるまで研究依頼を行い、結果として27の施設から協力を得ることができた。 アンケートの送付はレターパックプラスを用いた。返信用にレターパックライトを2通、アンケートと同意書用に用意し同封して送付した。また、一部施設は直接所属長にアンケートを配布し、また回収しに伺った。アンケートは1施設100部を考えていたが、一部施設より50部であれば協力できるとの提案もあり、50~100部を配布した。また、尺度使用の問い合わせが2施設あり、100部と200部を配布した。合計2550部を配布し1701部の回収があった(回収率66.7%)。 平成30年度4月は、回収したアンケートのうち、1尺度に全て同じ番号に記しを付けているものや、3分の1以上空欄のあったものを分析対象から除き、最終的に1492部を分析の対象として選定した(有効回答数58.5%)。選定したアンケートは全てデータ化した。
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