日本の看護の質向上のため、評価ツールとしての看護師の倫理的行動尺度を改訂することを目的として、全国から無作為抽出した27施設に勤務する臨床の看護師2,500名を対象にアンケート調査を実施した。因子を探す分析の結果、3つの因子が抽出され、3つをリスク回避(5項目)、善いケア(5項目)、公正なケア(5項目)と命名した。尺度のまとまりを表す信頼性係数はそれぞれ.78、.75、.74であり、尺度全体としては.84であった。看護師の倫理的行動尺度改訂版は、下位尺度の理論的弁別性と統計的弁別性も一貫されたものとなり、全国調査を経ておおよそ標準化された尺度として改訂することができた。
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