研究課題
研究活動スタート支援
本研究課題は、明治期から昭和期にかけて活動した永井荷風(1879-1959)の文学的営みを究明することを通して、日本近代文学における異文化交差の諸問題を検討することである。荷風に関する一次資料の収集、調査、分析を中心とする基盤的研究を進めながら、荷風の外国文学受容と創作活動との関わりについて考察を深めることによって、日本近代文学における異文化圏への越境という問題について新たな知見を得ることができた。
日本文学
明治期から昭和期にかけて活動した永井荷風の創作営為と外国文学受容との関わりを中心に考察を行った本研究は、荷風文学の新たな一面を照らし出すものと考える。また、異文化交差という視座から永井荷風の文学的営みを検討した本研究の成果は、個別の作家研究にとどまらず、日本近代文学における異文化圏への越境という問題や国際化の進む現代における日本文学の意義を捉え直す上でも重要な手掛かりを与えるものであると考える。