本研究の目的は、入退院を繰り返す保存期慢性腎臓病(CKD)患者の療養体験を解明し、療養指導の場面でコンコーダンス(調和)概念を導入することで、CKD患者の行動変容を促す新たな療養指導モデルを考案することである。まず入院中の保存期CKD患者11名にインタビューを行い【腎疾患を自覚し周囲のサポートを実感しながら生きる意味を見出す体験】【自覚症状のない腎疾患を受け入れられず葛藤し続けている体験】が明らかになった。 次に腎臓内科病棟看護師と療養指導について検討する中で、患者の療養体験を知り【療養指導の現状を広い視野でとらえる】【経験を振り返り考える】【療養指導の視点を再考する】と語られた。
|