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2017 年度 実績報告書

就学前自閉症スペクトラム児の療育による社会性の発達と注視率向上との関連

研究課題

研究課題/領域番号 17H07283
研究機関園田学園女子大学

研究代表者

森 瞳子  園田学園女子大学, 人間健康学部, 助教 (70508803)

研究期間 (年度) 2017-08-25 – 2019-03-31
キーワード注視率 / 社会性の発達
研究実績の概要

本研究は、自閉症スペクトラム児(以下ASD児)の「視線があわない」という特徴を生かして、注視を客観的に評価する装置(Gazefinder、以下GF)を用いて、①療育開始前のGFによる注視率が療育による社会性の発達と関連するか、②療育による社会性の発達が療育前後のGFによる注視率の向上に関連するかを明らかにすることを目的に計画をした。本研究により、療育効果の低いASD児に対して「注視すること」をサポートするプログラムを導入することで、社会性の発達の向上が図れると考える。
2017年度は、1回目(療育開始時)の調査を行った。療育施設に通所している3-6歳のASD児とその養育者に、説明文書を配布して調査協力を依頼したところ、32組が調査に参加した。調査は、子どもへのGF調査と養育者への質問紙調査であった。GF調査は、4種類の動画の注視率を測定し、質問紙調査ではASD児の属性や知的障害の有無、乳幼児発達スケールを用いた社会性の発達、広汎性発達障害日本自閉症協会評定尺度を用いた自閉症重症度を測定した。
GF調査は、療育の最中に療育の担当者と養育者が見守る中で実施したため、泣くなどの理由で途中中断した子どもはいなかった。しかし、検査の途中2名が、画面を見ることに飽きてしまうなどの理由で離席したため、32名中30名が全検査を受けることができた。30名は全員、全検査の50%以上を注視することができていた。社会性の発達と注視率との関連では、一部の動画と社会性の発達との関連が見られたため、今後も詳細に分析を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2017年度の12月に1回目(療育開始時)の調査を終え、予想していた通りの調査協力者数のデータが収集できた。集められたデータの分析を進め、療育開始時の自閉症スペクトラム児の視線の様子と社会性の発達について分析を進めている。
2018年6~8月に2回目(療育終了時)の調査に向けて、調査協力施設との打ち合わせと配布資料の準備、調査の日程調整を進めている。

今後の研究の推進方策

1回目の調査同様、自閉症スペクトラム児の養育者に説明文書を配布して調査協力を依頼し、調査の同意が得られた養育者には、質問紙と調査の同意書を郵送法にて回収する。子どもには視線調査を行う。療育開始時と療育終了時で収集された2回分の注視率と質問紙で回答された社会性の発達に関する結果の分析を行い、「注視すること」のプログラムについて検討をする。

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公開日: 2018-12-17  

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