研究課題/領域番号 |
17H07305
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
内藤 麻利江 (橋本麻利江) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (30803960)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 超音波ドップラー法 / 口腔癌 / 頸部リンパ節転移 |
研究実績の概要 |
頸部リンパ節転移を検出するための超音波診断基準は、リンパ節の大きさ、内部エコーの状況、リンパ節内部および辺縁の血流分布等の超音波所見から構築されている。しかし、これらの所見に基づいた診断基準は主に定性的であるとともに超音波装置の性能の影響を受ける。故に、診断能は診断経験や装置の性能の優劣に大きく左右される。そこで、本研究では頸部リンパ節の超音波所見を数値化し、装置性能の優劣や診断経験に左右されない診断基準を構築するために、多様性の大きい超音波所見を平準化する画像解析方法の確立およびその画像解析の結果に基づき数値化された超音波診断基準の構築を行うことを目的とした。超音波画像の平準化を行う上で許容範囲の探触子の走査速度、走査圧および超音波の入射角度等について超音波3次元ドプラ灌流評価ファントムを用いて解析することとした。標準化された頸部リンパ節の超音波検査を行うためのトレーニングシステム、トレーニングマニュアルを考案し、その検証に取り組んだ。ミニドプラー・フローシステムを購入・導入し研究を進めた。予備実験を行なったが、本装置のテクニック習得に時間が必要と判明した。現在、実験の精度を検証中である。 本研究の対象症例を収集し、一覧を作成した。今後さらに研究を進め、数値化された超音波所見と病理組織所見とを統計的に比較し、頸部転移リンパ節と非転移リンパ節とを鑑別するための診断基準を作成し、その診断能の検証と診断基準の改定を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ミニドプラー・フローシステムを購入・導入し研究を進めた。予備実験を行なったが、本装置のテクニック習得に時間が必要と判明した。現在、実験の精度を検証中である。 本研究の対象症例を収集し、一覧を作成した。今後さらに研究を進め、数値化された超音波所見と病理組織所見とを統計的に比較し、頸部転移リンパ節と非転移リンパ節とを鑑別するための診断基準を作成し、その診断能の検証と診断基準の改定を行う。
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今後の研究の推進方策 |
超音波画像の平準化のための探触子走査方法の標準化トレーニングシステム及びマニュアルの実施結果の検証と改善を行う。 超音波診断基準を用いて平成29、30年度検査を行った口腔癌患者の頸部リンパ節の超音波画像に適用し、その診断精度について検証し、診断基準の改定を行う。
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