術中の褥瘡形成を予防する目的で、術中褥瘡の予測指標を作成した。指標は、傾斜のない一般術式で適応する基準指標と傾斜のある複合傾斜位の危険度を加算するための荷重リスク指標の2種類からなる。基準指標は、褥瘡形成要因を基に、手術時間、基本体位、麻酔、肥満度、年齢、輸液、血清総蛋白量、ASA分類の褥瘡発生率を算出し作成した。荷重リスク指標は、複合傾斜位でおける体圧荷重と応力より危険値を算出した。活用は、術前情報より基準指標の要因項目に沿って算出したスコアと予定される最大傾斜角の荷重リスク指標の合計で評価を行う。術前評価に褥瘡発生を術前に数量化することにより、リスクに基づいた有効な予防対策が期待できる。
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