微生物由来トランスグルタミナーゼ (MTG) を介した部位特異的抗原脂質化技術を確立するため、親水性の高いMRHKGS配列を脂質 (脂肪酸もしくはコレステロール) へと付加した、脂質化ペプチド基質 (lipid-G3S-MRHKGS) を新規に合成した。このペプチドは両親媒性であるため、脂質部位を有しながら水へ溶解する。そのため、水溶液中でMTG反応を介したペプチドとタンパク質の架橋反応が進行し、タンパク質の変性を防ぎながら、部位特異的脂質化タンパク質を合成可能な技術を確立した。また、脂質化ペプチドにおける脂質種を変更することで、脂質化タンパク質と細胞膜の相互作用を制御可能なことを発見した。
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