火山噴火に伴い励起される空気振動(空振)の解析によって、形成される噴煙の規模を評価する手法を提案した。空振記録の解析で推定される噴煙体積が、実際の噴煙到達高度などを用いる数理的なモデルから期待される噴煙の体積によく比例すること、両者の関係は噴煙の時間的な成長によって説明できることを明らかにした。空振データはリアルタイム伝送可能であり、即時的な噴煙規模の評価への貢献が期待される。空振記録と比較解析に可能な映像観測装置の開発も行い、桜島での観測を行った。噴煙の実際の運動などの特徴を考慮することで、さらなる規模評価の高精度化や、降灰予測数値計算への有効な初期値となりうる可能性が大いに見込まれる。
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