好酸球における多価不飽和脂肪酸の酸化酵素12/15-リポキシゲナーゼ(LOX)の活性が、抗炎症性脂質メディエーターの産生や炎症収束と関連していることが示唆されているが、12/15-LOXの活性制御機構は明らかとなっていない。申請者は、12/15-LOXの高活性維持には、還元力を使って反応過程で生じる脂質過酸化物を迅速に代謝することが重要であると考え、好酸球におけるレドックスバランスに注目した。本研究では、脂質メディエーターの定量解析や還元力供給を担う中心炭素代謝経路の13Cトレーシングを通して、炎症時の好酸球の代謝が持つ役割の解明を試みた。
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