ミトコンドリアゲノムを生細胞内で標識する技術を発展させるため、核ゲノムの特定領域を標識するのに頻用されているCRISPR/Cas9システムを用いてテロメア領域がどの程度染まるかを検証した。テロメア領域を標的とするsgRNAにMS2配列を16個接続したものと、MS2配列を認識するMCPにGFPを接続したMCP-GFP、そしてdCas9を1つの細胞に発現させたところ、核内にGFPが凝集しているのが確認できた。検証のために細胞を固定して、テロメア領域を免疫染色したところMCP-GFPとの共局在が認められた。以上よりdCas9とMS2を用いた手法で核酸の特定領域を生細胞内で染色できると考えられる。
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